夜の仕事から昼の仕事への転職に挑む「夜職版就活NEO」に、社長・小谷弘樹が社長陣の一人として出演した。29人目の求職者は、剣道二段を持ち、営業職を希望する28歳の根本さきさん。前編では、多彩な経歴の背景と、小谷を含む社長陣の中間評価を追う。
剣道二段、「物怖じしない」性格
この回に出演した社長陣は、三浦会長、梅本社長、岡本社長、そして小谷の4人である。求職者の根本さきさんは28歳、埼玉県出身。現在は夜の仕事を引退し、ラーメン店でアルバイトをしている。希望職種は営業だ。
1分間の自己紹介で根本さんが挙げたのは、2つのスポーツ経験である。父の影響で中学から大学卒業まで、地域コミュニティから広がったソフトバレーボールに取り組んできた。中学時代は父と同じチームに入り、大学生になってからは自らチームを組んで活動したという。並行して高校では剣道部に所属し、二段を取得した。こうした経験から、年上に対しても物怖じせず、上下関係が厳しい環境でも頑張れることが自分の特徴だと語った。
はきはきとした自己紹介に、社長陣からは「いいんじゃないですか」という声が上がった。剣道二段については、武士道を感じさせる経歴が好感度を上げるという反応もあった。もともとは兄の影響で柔道をやりたかったが、母に反対され、友人に誘われた剣道を選んだのだという。

夜の仕事で磨いた関係構築力
実績のプレゼンでは、職務経歴が示された。ラーメン店では1年目から新規店舗の立ち上げに携わり、人件費の削減にも貢献した。夜の仕事では、個人の売上が算出されない店舗だったため、給料をもとに自分が上げた売上を算出して示した。強みとして挙げたのは、体力、関係構築力、ヒアリング力の3つである。関係構築力とヒアリング力は、もともと持っていたものを夜の仕事を通じてさらに磨けたという。
質疑では、広告代理店の営業を3か月で辞めた理由が問われた。根本さんによれば、主な業務はテレアポだった。転職のタイミングで夜の世界に足を踏み入れており、ラーメン店時代の常連客がガールズバーの代表だった縁から声をかけられた。目先の収入とスケジュールの自由さに引かれ、将来のことを考えられていなかった。根本さんは、その点を自身の人生の反省点だと振り返った。
最も長く勤めたガールズバーでは、月に60万円程度の収入があったという。社長陣からは、20代前半であればそちらで働きたくなるのも無理はない、しかも売上をしっかりつくっていたという受け止めもあった。リピーターを得るための工夫を問われると、根本さんは接触回数を増やすことを意識していたと答えた。来店予定の有無にかかわらず、呼ばれればまず顔を出す。自分の時間を使ってでも、相手との距離を縮める努力をしていたという。その後キャバクラに移ったのは、収入のためというより、周囲の年齢層を考えてのことだったと説明した。

小谷の中間評価は75%・360万円プラスアルファ
将来のビジョンとして、根本さんは、昼の仕事のキャリアを積んでこられなかった自分を採用してくれる会社に、営業成績と利益で恩を返したいと語った。1年目からスキルを身につけて早く成果を出し、3年以内に営業成績でトップを取ることを「約束したい」と述べた。長期的には、会社に利益をもたらすプロジェクトを持てる人間になり、育成やマネジメントにも関わりたいという。
中間評価で、小谷は75%・360万円プラスアルファをつけた。「情熱よし」と評価し、プレゼンも良かったとしたうえで、スキルについては現時点では分からないため評価をつけられないと説明した。まだ聞きたいことが多くあるとも付け加えている。

ほかの社長陣の評価も見ておきたい。岡本社長は75%・300万円とし、抜群の愛嬌や同年代であること、部活動で見せてきた活力を評価した。梅本社長は80%・440万円。3年以内に営業成績トップを約束するという言葉が響いたといい、公の場で口にしたからこそやらなければならない状況をつくった点に期待を寄せた。三浦会長は、プレゼンの内容だけなら平均点で300万円にも届かないと考えていたが、剣道とラーメン店の経歴を加味して360万円にしたと明かした。
根本さんの希望年収は360万円。小谷と三浦会長がつけた金額と一致した。
大卒でラーメン店を選んだ理由
質疑の終盤には、大学を卒業して1社目にラーメン店を選んだ理由を不思議に思ったという質問も出た。根本さんは次のように説明した。社長との距離が近い中小企業のほうが自分らしさを出せると考え、中小企業を軸に就職活動をしていたところ、ある社長に出会い、「この人についていきたい」と感じた。その社長が手がけていたのが、たまたまラーメン事業だったという。
内定者の段階から採用業務を任され、社長に同行してニューヨークに1か月滞在する機会も得た。社長からはラーメン事業を引っ張っていく存在になってほしいと声をかけられ、入社を決めた。店舗は海外のほうが多いものの直営ではなく、社長はいずれ直営を増やしたいという展望を持っていたという。社長陣からは、豚骨ラーメンは海外展開しやすく、ニューヨークという話を聞いてピンと来たという声も上がった。

これに先立つ質疑では、人生の長期的な目標も問われていた。根本さんは、子どもを育てながら働き、世の中からも評価される母でありたいと答えた。辞めずに長く働ける会社に入りたいという。ラーメン店の話を聞いた社長陣からは、スキルを見るのが楽しみだという声も上がり、番組は営業ロープレのスキルチャレンジへと進んだ。スキルについての評価を保留していた小谷が、後編でどのような判断を下すのか注目したい。
番組の全編は、YouTube「就活NEO」から。
掲載元を見る



