夜職版就活NEOの22人目は、学費を稼ぐために夜の仕事を始めた24歳の大学生・小川麻衣。3本のプレゼンを終えた時点で、社長陣の一人から「初めて出すかもです」という評価が飛び出す。同じく社長陣の一人として出演した小谷弘樹も、評価ボードの枠に収まらない数字を挙げて期待を示した。
留年をきっかけに始めた夜の仕事
夜職版就活NEOは、夜の仕事から昼の仕事へ挑戦する求職者を迎える番組である。今回の求職者、小川麻衣は新潟県新潟市出身の24歳。希望職種は営業だ。
高校卒業後に千葉大学へ進学したが、2年間の留年を経験し、今年3月に卒業を予定している。夜の仕事は、留年が確定してから学費を稼ぐために始めたものだという。現在は、より効率よく稼ぐためにキャバクラへ移っている。
自己紹介で挙げた強みは2つある。1つ目は巻き込み力だ。高校3年生のときには体育祭の応援団長として約100名をまとめた。いまでも、どの組織にいても雰囲気が明るくなると言われるという。2つ目は継続力である。千葉大学を第一志望に掲げてから一度も志望校を下げることなく、現役で合格を果たした。
大学では教育学部で養護教諭、いわゆる保健室の先生を目指して学んでいた。教員採用試験は地元の新潟県と千葉県の私立学校を受けたが、いずれも不合格だった。教育実習を経て、やってもいいとは思えたものの、やりたいという気持ちにまではつながらなかった。その気持ちが結果に表れたのではないか、と小川は振り返る。いまは内定もなく、ここから就職活動を始める状態だという。

なぜ夜の仕事を続けず、昼の世界を選ぶのか
社長陣からは、番組に出演した理由を問う声が上がった。小川の答えは明快である。留年した時点で、大学の同級生と比べてマイナスからのスタートになる。それでも、自分の性格や夜の仕事での経験は生かせると考えている。挑戦することが好きだからこそ、普通に就職活動をするより、こうした機会があるなら挑みたいと思ったという。
続いて、容姿にも恵まれているのだから、いまの仕事を続けても十分に稼げるのではないか、なぜ民間企業を選ぶのかという質問も出た。小川は、いまの仕事も楽しいとしたうえで、そこでキャリアを積みたいわけではないと答える。大学受験をはじめ、これまで頑張ってきたことを生かさないのはもったいない。昼の仕事で新しいキャリアに挑戦する方が将来の自分のためになると考え、「就職は最初から決めてました」と言い切った。
2本目のプレゼンでは、夜の店での実績を紹介した。ガールズバーでは1年目に昼のアルバイトと掛け持ちしながら基礎を固め、2年目にグループの新店舗ができる際に看板として誘われて移籍した。グループ全体のバトルでは、全体6位、店舗1位の成績を残している。キャバクラでは新しいエリアで知り合いが一人もいないなか、週5日大学にほぼフルで通いながらレギュラー出勤を続けた。その結果、入店3か月目以降は毎月ランク入りを果たしているという。接客の軸は、顧客、関係、自己管理の3つだ。
頑張れた理由を聞かれると、小川は、仕事が自分に合っていて楽しかったからだと答えた。ガールズバーで移籍した頃には店から大学を辞めてもいいのではと言われ、気持ちが揺らいだ時期もあった。それでも大学の友人や先生、親とゆっくり話すなかで、大学を卒業したいという思いを確かめた。それ以降は、卒業を前提に働くようになったという。

「初めて出すかも」と言わせた中間評価
3本目のプレゼンで、小川は将来のビジョンを語った。1年目は知識と経験を積み、トップセールスを目指す。2年目は高い水準の成績を安定して残し、プレイヤーとして信頼される存在になる。3年目には後輩の育成や経営面にも関わり、会社に直接貢献したい。そして「誰からも慕われて信頼できる存在になりたい」と締めくくった。
ここで社長陣が注目したのは、プレゼンの時間配分である。小川は、ここまでのプレゼンを1分ぴったりで終えていた。6〜7秒余りそうになると最後に言葉を付け加えて時間を合わせたことに気づいた社長陣の一人からは、「優秀だなと思っちゃった」という声が上がった。小川によれば、練習でも時間が余ることがあったという。
中間評価で最初に指名された田代社長は、「初めて出すかもです」と前置きし、期待値100%、年収480万円を提示した。続いて指名された小谷は、評価ボードの枠を超える数字を挙げ、「枠じゃ収まらねえぞ」と期待の大きさを表した。そのうえで、大きな魅力を感じている一方、「年収の部分に関しては若干まだわかんないなって部分あって」として、年収は360万円にインセンティブを加える形になるだろうと述べた。
他の社長も評価を示した。片平社長は75%、360万円とし、分からないことがまだ多く判断しづらいと説明する。中村社長は95点、380万円で「印象はすごくいいです」と話し、三浦会長は85%、360万円とした。

希望年収は360万円、スキルチャレンジへ
小川が提示した希望年収は360万円とインセンティブだった。社長陣からは、夜の仕事でいま稼いでいる額を考えると、この金額でやっていけるのかという質問が出た。小川は、プライベートで遊ぶのは主に大学の友人であり、金銭感覚の面では問題ないと答えた。インセンティブで目指す額については、基本給が分からないため何とも言えないとしつつ、行けるのであれば1000万円でも2000万円でも、という問いかけには「行ければって感じです」と応じた。
なお、これに先立つ2本目のプレゼン後の質疑では、希望する業界も問われていた。小川は、保健室の先生を目指して学んできた経験から、人材系など一対一で相手と向き合う仕事に興味があると話した。ただし、好奇心が強く、勉強も苦にならないため、どの業界でも大丈夫だという。広告やマーケティング、数字を扱う仕事、これから始まる事業の初期メンバーといった選択肢を示されても、前向きな姿勢を見せた。新規事業については、経験がないため荷が重いと感じるとしながらも、勝算があればやってみたいと答えている。
質疑の最後には、社長陣の一人が、自分が伸ばせそうな人については自分のなかで統計が取れているとし、自分ならかなり伸ばせると思ってこの評価を出していると語った。社長陣の期待が高まったところで、番組は営業ロープレのスキルチャレンジへと進む。小川が引いたお題は、体幹トレーニング用の電動バランスボード。価格は1台18万円である。この商品を小川がどう売り込むのか、そして小谷をはじめとする社長陣がどのような最終判断を下すのかは、後編で明らかになる。

番組の全編は、YouTube「就活NEO」から。
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